iJAMP自治体実務セミナー

第1部 基調講演

「利益上がる農業目指す 〜若者の雇用の場創出〜」

宮城県知事村井 嘉浩氏

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 地方創生で重要なことは、若い人たちが働ける雇用の場の創出だ。宮城県における雇用の5〜6%を占める農業は、非常に大きな役割を担っている。宮城県の人口は2003年をピークに減少、東日本大震災の復興需要もあって微増したが、昨年から再び減少に転じた。仙台都市圏の人口は増加傾向にあり、大震災後も増え続けているが、仙台都市圏以外の地域は減少傾向にある。都市圏から地方に人をいざなうために、農業に大きな期待をかけている。

 ただ、高齢化が進み、人口が減っていく中で農家におんぶにだっこでは農業は衰退してしまう。先進的経営体に着目し、スピーディーな移行を考えている。先進的経営体とは、大規模土地利用型、先進的園芸、先進的畜産の三つのアグリビジネスのことだ。

 私はよく愛知県を訪れるが、両県の農業には顕著な差がある。宮城はコメに依存しており、愛知は園芸に特化している。農業就業人口は宮城7万800人、愛知7万7400人と大きな差はないが、農業産出額(2014年)は宮城1767億円に対し愛知3084億円だ。宮城の産出額のうちコメが44・8%を占め、園芸は16・2%にすぎない。逆に愛知は園芸が60・3%でコメは10・1%にとどまる。

 コメの価格が下がると、一気に農家の所得が下がる。それでは、若い人が農業をやる気にならない。利益が上がる農業にしなければならない。水田を一気に畑にしたり、畜舎にしたりするのは不可能だ。園芸、畜産を推進し、少しずつ転換を図っていきたい。次ページに続く ≫

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