iJAMP自治体実務セミナー「日本農業の成長産業化を目指して」

iJAMP自治体実務セミナー
「日本農業の成長産業化を目指して 〜未来に繋げるヒントとは〜」

第5部 総括・提言

「食料・農業・農村の将来を考える」

宮城大学 食産業学部教授/博士(農学)
川村 保氏

 また、高齢化の進行に伴い食料需要の変化についても言及した。講演では豊富な研究データを活用しながら「食習慣が世代とともに変化すると考えたとき、今の高齢者と将来の高齢者が同じ物を食べるだろうか」と問題提起した。川村教授は急速な高齢化に歯止めがかからない現状を踏まえ、「現在の高齢者が好む伝統的な食料需要は大きく減少する可能性がある」と分析。食料需要の質的な変化を見越し、生産する農産物の多様化など早い段階から対策を検討しておくことを提案した。

 一方、高齢化の副産物である過疎化対策は「見直すべきタイミングに来ているのではないか」としている。

 先駆的な事例として、中山間地に住む高齢者に冬場は町中の施設に来てもらっている岩手県の旧湯田町を挙げ、「もともと住んでいる場所だからその地域に居てもらうのではなく、『山から降りてきてもらう』政策を真剣に検討すべきではないか」と提言。「あまねく全国あちこちに人が住んでいなければいけないという考えは、財政的にも無理になっている」と踏み込んだ。次ページに続く ≫

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