iJAMP自治体実務セミナーレポート「活力ある農業・地域づくりに向けて」

iJAMP自治体実務セミナー
「活力ある農業・地域づくりに向けて 〜6次産業化、地産地消、農地政策〜」

第3部 総括・提言

「活力ある日本農業構築のための
最重要課題は何か」

東北大学大学院教授
盛田 清秀氏

 盛田氏は「農地を面的に集積するのは個人の努力だけでは不可能なことは皆さんが現場で感じていると思う」と述べるとともに、「(農地の面的集積は)国や地方公共団体ができるだけ肩代わりし、農業経営者は新商品開発やマーケティングなど違う方面に能力を使うべきではないか」との問題提起も行った。

 少子高齢化社会が到来した日本では、特に昭和一桁世代の農家が毎年大量に引退している。ベテラン農家が所有する農地が結果として供給される中、森田氏は「その農地をいかに有効利用に結び付けるか、今後の農業振興の一つのポイントになっている」とも提起した。

 一方、盛田氏の分析によると、「食と農をめぐる20世紀的な枠組みは完全に転換した」という。かつては、食料不足や、食料価格の高騰はいずれも実現しないという楽観的な予想が支配的だったが、21世紀に入った途端、昨今の穀物高騰などでこうした楽観論は覆されたという。

 その主因として盛田氏は、新興国の経済成長、バイオ燃料需要の拡大、そして干ばつの頻発による食料生産量の変動拡大を列挙。「従来の農業地帯は耕作不適地になる可能性があり、食料生産のために新しく膨大なインフラ投資が必要になるかもしれない」(盛田氏)と警鐘を発した。次ページに続く ≫

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