iJAMP自治体実務セミナーレポート「活力ある農業・地域づくりに向けて」

iJAMP自治体実務セミナー
「活力ある農業・地域づくりに向けて 〜6次産業化、地産地消、農地政策〜」

第2部 活力ある地域づくりを目指して/事例紹介(2)

「農地集積で手がける農業振興策
〜農村が直面する課題〜」

島根県出雲市 斐川支所 産業建設課 主事
勝部 宏樹氏
島根県出雲市 斐川町農業公社 事務局長
岡 忠男氏

 斐川地区では1970年代半ばから積極的に農地の基盤整備を行ってきた。平成に入ってからは機械の大型化や担い手の集約化に伴って大区画化を進め、「『今在家(いまざいけ)地区』では1区画が約2ヘクタールある大型耕作地が整備されている」と説明する。このような基盤整備の進捗(しんちょく)ぶりが、農地集積がスムーズに進む前提条件になっている側面もあるようだ。

 実際の農地集積の推進について勝部氏は「斐川町農業公社による農地集積の仕組みを整備し、地図システムをフル活用している」という。斐川支所では2002年、町内の全農家を対象に、今後の農業の在り方や担い手確保の基本方向についてアンケート調査を実施。その結果、委託農家の農地は農業公社に任せるという回答が全体の4分の1以上を占め、勝部氏は「農業公社への期待度がうかがえる結果となった」と話す。

 01年には地域内の全農地のデータを集めた地図システムを構築している。このシステムは何度も改良が加えられ、現在は区画ごとに色分け表示ができるほか、担い手別に耕作面積の集計が可能で、過去との比較も簡単にできるという。農地のデータは農業委員会の農地基本台帳ではなく、生産調整用の水田台帳をベースにしているため、「法人格のない営農組合の農地も自動で色分けして表示できる」という。勝部氏は「地図システムがないと複雑な農地集積はできない」と言葉に力を込めた。次ページに続く ≫

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