今回の第14回iJAMP自治体実務セミナーでは、林芳正農林水産相が基調講演を行った。林農水相は、世界の食の市場規模は2020年までに680兆円に倍増するとの見通しに触れた上で「インドや中国を含むアジアは3倍増の急成長が見込まれている」と指摘。日本の農林水産業の成長戦略を実現するために世界の成長センターであるアジア市場を取り込む必要性を強調した。
政府が推進する攻めの農林水産業の方向性として林農水相は、(1)供給(2)需要(3)生産から消費までのバリューチェーンの構築—の三つを重点課題に挙げた。その上で「供給面では農地集積や構造改革による生産現場の強化、需要面では輸出戦略を軸に展開。バリューチェーンの構築に当たっては6次産業化を中心に政策を展開する」とグランドデザイン(将来像)を披露した。次ページに続く ≫
林 芳正(はやし・よしまさ)氏
1961年山口県出身。84年東京大学法学部卒業、同年三井物産入社。95年7月参院議員となり、2006年9月内閣府副大臣、08年8月防衛相、09年7月経済財政担当相を経て、12年12月より現職。