平澤氏 羽田空港の国際線増便が地域振興につながるように、われわれは国が定める政策コンテスト枠なども活用し、海外のお客さまに日本各地に円滑に来ていただき、地域の活性化に貢献したいと考えています。

 西尾氏 海外航空との提携もどんどん進めています。これまでの日本人目線での海外コードシェアから、逆転の発想で、海外から日本に来た方々に国内線をコードシェアした便に乗ってもらう提携を増やしています。交通機関がシームレスになることが大きなポイントだと思っています。

 野竹氏 羽田から道東に来ていただく便の商品化を、民間のタイアップによって進めていければと考えています。

 荒木氏 羽田の増便は大きなチャンスであり、経済的なインパクトを地域に与える可能性があります。一方で、地域自身がどれだけ誘引できるかにかかっています。日本人目線ではなく、外国人目線で地域の魅力を発信することが大事です。

 西尾氏 MaaSの取り組みに外国人目線を加えることで、訪日外国人が多く使うようになり、それで地域が活性化すると思っています。

 荒木氏 外国人が各サービスをストレスなく使えることは、日本人にとっても非常に良いことです。地域の隅々まで共通プラットフォームでサービスが提供される超スマート社会が実現すれば、素晴らしいと思います。

 平澤氏 私たちが海外で不便を感じるように、海外の方々にとって、日本の利便性は高くはありません。全ての関係者が団結して乗り越えなくては、訪日のお客さま増加にはつながらないと考えます。

◇議論の続き(概略)

 エアライン側の意見として、平澤氏は、ニーズの把握と、行政単位を超えた広域連携や地域協力も欠かせないと指摘。能登空港の搭乗率保証制度の例を紹介した。
 西尾氏は、まずはWi-Fi(ワイファイ)の整備が欠かせないこと、地域一体で覚悟を持って決済統一に取り組む姿勢が必要であることを強調。コンテンツづくりとその磨き上げをしていただきたいと述べた。
 野竹氏からは、地域主体、覚悟も言われる通りだが、地域をまとめるのは非常に苦しく、援軍をしていただきたいとのお願いがあった。
 荒木氏は、日本に来られる方のニーズは多様であるから、地域の壁、業種の壁を越えるコネクティビティーが大事だとした。
 山内氏は、観光とはこうだという固定概念はやめるべきで、何が重要で、何が魅力的かを見分けられる目利きの力が一番重要だと発言。
 これを受け、野竹氏は、地域の側として多様性への対応には、民間の力やシェアリングの力を活用することが重要と指摘。また、MaaSはピンチをチャンスに変える仕組みとして展開していきたいと述べた。

◇質疑応答(概略)

 会場から、鉄道の速度を上げ、冬場は飛行機ではなく鉄道を使うべきだとの提案があった。これに対して、野竹氏は、冬こそJRと言われていたが、今は安全優先で、JRが一番長く運行停止していると現状を説明した。
 最後に山内氏は、羽田空港の拡張、増便を地方につなげていくためには、地域がコンテンツを磨き、いかに地域の魅力を上げるかということと、抵抗なく人が移動や決済をできる総合的なサービスが重要だと指摘し、そうしたことが問われる時代に入ったと締めくくった。

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