◇訪日外国人を地方へ

 地方に外国人を誘客するためのキーワードをわれわれは三つ、考えています。それは、①移動手段の提供、②「きっかけづくり」と「仕組みづくり」、③共通プラットフォームの展開―です。
 まず、移動手段ですが、外国人が地方へ行きやすい航空券ということで、出発の72時間前までなら、ウェブ上で 1区間5400~1万800円で購入できる 「Japan Explorer Pass」を3年以上前から取り扱っています。
 それを使っていただくための、きっかけづくりとしては、世界最大のTrip AdvisorとJALの共同サイトである「Untold Stories of Japan」、日本の魅力を9言語で世界に発信するサイト「Guide to Japan」を展開しています。
 また、仕組みづくりとして、交通手段、宿泊、食事、アクティビティーまで一元的に手配できる「Explorer Japan」というプラットフォームを他社と協業して提供しています。
 訪日外国人に見ていただけるよう、検索にヒットする対策をし、誘客の入口として、サイトの多言語対応を意識しながら展開しています。

◇対応の重点課題

 外国人が地方へ行くようにするには、手配の統合、キャッシュレスといったところに今後、力を入れる必要があります。
 航空、ホテル、レンタカーを一つ一つ手配するのは煩わしい。また、決済の煩わしさからの解放が地方誘客の大きなヒントだと思っています。
 これまでは、当社も他の交通機関も、全て日本人仕様で、自分のところだけで完結していて、連携ができていませんでした。
 訪日外国人がストレスフリーな日本滞在を実現するためには、既存の技術や新たなテクノロジーを活用したスキームづくりが欠かせないと考えています。

◇足りない外国人目線

 予約や電子マネー決済に、多様なアプリがありますが、日本発行のクレジットカードでないと登録できないものが多いです。外国人が持っているカードを登録できる外国人目線で仕組みをつくるようにしなければと考えます。
 さまざまな移動手段の最適な組み合わせという交通の新たな概念「MaaS(Mobility as a Service)」は、訪日外国人の地方観光の一つの解決策になるのではないでしょうか。
 バス一つ乗るにしても、小銭が必要で、電子マネーも使えないとなると、どうやってバスに乗るのでしょう。

◇技術の進展をどう生かす

 日本政府は、キャッシュレス化も推進しています。地方がシームレスになり、外国人が地方へ行くようになると、地域活性化と外国人の受け入れという二つの問題が一挙に解決できます。
 これには、伊豆旅行のアプリ「Izuko(イズコ)」の事例が参考になります。イズコは交通手段の予約決済を共通アプリ化しました。これが訪日外国人に普及すれば良いと思います。
 外国人が使える仕組みづくりや地方への誘客。そこに、外国人目線も入れなければと思っています。
 当社は今後も、世界と日本の地域を結ぶ懸け橋となることに全力を尽くしたいと考えています。

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