◇震災からの復興

 2018年9月に発生した北海道胆振東部地震直後は、宿泊客が落ち込みましたが、皆さま方のお力添えにより、前年並みにまで回復しました。
 きょうは、今回の全体テーマを意識しつつ、そこに当てはまる悩みやお願いを強調しながら、お話しさせていただきます。

◇北海道観光振興機構とは

 北海道観光振興機構は、1946年に民間ベースで発足した後、2008年に社団法人化、13年に公益社団法人化しました。
 常勤職員41人のうち、31人は民間からの出向者で構成されています。予算規模は、北海道の観光予算約20億円のうちの15億円を占めています。

◇インバウンドで好調

 北海道の観光はインバウンドによって好調です。インバウンドの約9割がアジア圏からです。
 欧米系のお客さまをもっと呼び込みたいと考えています。今後、増える観光客に対して物理的に対応できなくなる課題もあります。
 ですが、国内初となる道内7空港の一括民間委託が予定されており、大きなチャンスでもあります。
 北海道の観光客数は、17年度に過去最高の5610万人を記録しました。中でも、インバウンドがこの10年で4倍も増加。国内からの旅行者も11年ぶりに600万人に復活しました。

◇道央圏に集中

 北海道を訪れるインバウンドは、日本全体の1割近くです。国・地域別では中国、韓国、台湾がほぼ同数で、上位3位を占めています。
 観光客は道央圏に集中しています。どこに宿泊したかを調べると、57%が道央圏。インバウンドに限ると、その割合は73%にもなります。
 季節にも偏りがあります。国内観光客は夏に集中し、インバウンドは冬に集中します。このため、季節ギャップが徐々に解消され、ありがたい話です。春と秋は観光客が少なく、相変わらず課題です。

◇観光は北海道3位の産業

 北海道の観光の年間消費額は1兆4298億円で、5年前に比べて1300億円増えています。
 インバウンドだけを取り出してみると、その人数は北海道観光客全体の4%ですが、消費額では全体の26%を占めます。経済効果が非常に大きいことが分かります。
 観光業は、北海道のGDPにおいて第3位の産業となっています。しかし、課題もあります。
 1点目は観光客の約9割がアジア圏であること。2点目が観光客の半数以上が道央圏に集中していること。3点目が宿泊者の4割が夏場に集中していることです。
 1点目の課題については、欧米やオーストラリアから誘客すべく、新千歳空港に新たな直行便を開設しました。今後は各種イベントをPRのチャンスとして活用していきます。
 2点目の課題を解決するには、羽田空港と道内各空港を結ぶ路線の拡充、新千歳空港と道内地方空港を結ぶ路線の拡充、2次交通の充実が欠かせません。

◇羽田の力を北海道にも

 道内7空港の一括民間委託には期待をしています。羽田から直接、道内の各空港へ乗り入れる路線の増便をお願いしたいと思っています。
 30年には、北海道新幹線が札幌まで延伸となります。このことにより、ニセコ周辺の観光地の活性化が期待されています。
 3点目の課題を解決する上では、「天に続く道」「ジュエリーアイス」「氷平線」など、北海道の自然を生かしたSNS効果によるフォトジェニックな新事例があります。
 テーマやストーリー性を持った観光資源の磨き上げ、PRを行い、北海道の魅力向上を図っていきます。
 今後、2030冬期オリンピックの誘致といった活動を含めながら、羽田空港の力を北海道の観光にも使わせていただきたいと考えています。

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