キーワードは「連携」
知恵と工夫で農業を成長産業にしよう―。その手掛かりとなる「農業における連携と地域づくり―地域活性化を目指して」をテーマにしたセミナー(時事通信主催、JAグループ協賛)が、11月中旬、東京・銀座の時事通信ホールで開かれた。これまで市場に出せなかった野菜を農家の収入に変えるなど弱みを強みに変えた成功例や、県を超えて互いの地域資源の特長を生かした広域連携の取り組みなどが紹介された。
セミナーの冒頭、全国農業協同組合中央会(JA全中)常務理事の石堂真弘氏は「2015年に開催した第27回JA全国大会で、 農業者の所得増大、農業生産の拡大、地域の活性化という三つの基本目標を掲げ、JAグループを挙げて全力で取り組んでいる」 とあいさつ。「17年、農林漁業と商工業の5団体が地方創生に関する連携協定を締結した。 これらを通じて6次産業化などを進め、地域の発展につなげたい」と述べ、連携が鍵だと指摘した。
(2017年12月)
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