iJAMP自治体実務セミナーレポート「農業における連携と地域づくり」

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講演

「農業とともに栄える地域への挑戦」

鳥取県知事

平井 伸治 氏

◇障害者ともウィンウィン

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 日本一の水揚げ量を誇るカニをはじめ、ラッキョウやカキ、ナシ、和牛など農産物が豊富な鳥取県だが、全国的な知名度は低いという。県知事の平井伸治氏は巧みなジョークを交え、それを逆手に取った同県の「打って出る」戦略について語った。

 農業とは関係ないが、コーヒーチェーン大手スターバックスが隣の島根県に進出し、鳥取県はスタバの店がない唯一の県となった。それを面白がったテレビ局の取材に知事が言った言葉は「スタバはないけど、スナバ(砂丘)はある」。鳥取と島根の両県はどこに位置するか分らないといわれる。そこで両県が連携し、「鳥取は島根の右側です!」「島根は鳥取の左側です!」というTシャツを製作、販売した。

 カニのシーズン中は「蟹(かに)取県」に改名するなど、積極的なPR活動を展開している。その基本にあるのは農業だ。販売単価が高い極早生柿の「輝太郎」、二十世紀梨を親に持つ「新甘泉」はともにオリジナルブランド。最近は、コメの「きぬむすめ」がお米日本一コンテストで最高金賞に選ばれたり、全国和牛能力共進会の大会で鳥取和牛の肉質が高い評価を得たりしている。

 セミナーのテーマである連携にも取り組む。その一つが、16年施行の障害者差別解消法に先駆け、2000年度から始めた「農福連携」だ。障害者にラッキョウの根切りやナシの袋掛け作業をしてもらう。平井氏は「作業は大変で、無理だという声もあった。だが、障害者は熱心にやってくれている。人手不足の農家と障害者にとって、ウィンウィンの関係ができる」と力説した。

 食堂チェーンを経営する大阪市の企業が自社栽培による食材供給を図るため、鳥取県内に子会社を設立。17年9月には4人の障害者を正式採用した。数年後には、この子会社を母体にした特例子会社に移行し、20人以上の障害者を雇用する予定だという。

講演プログラム

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「日本農業のこれから」

農林水産大臣

齋藤 健 氏
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「農泊の推進」

農林水産省

太田 豊彦 氏
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「連携・交流と地域づくり」

パネリスト

水野 喜徳 氏 ほか