iJAMP自治体実務セミナーレポート「農業における連携と地域づくり」

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事例紹介(2)

「新たな連携をつくった伝統ある地域資源」

田辺市 農林水産部 梅振興室長

廣畑 賢一 氏

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 紀州の特産品である梅は江戸時代に本格的な生産が始まり、8代将軍の徳川吉宗が奨励したことで盛んになった。14年の収穫量は7万1400㌧で全国の約6割を占め、そのほとんどが田辺市周辺で生産されている。15年、「みなべ・田辺の梅システム」が国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に登録された。農林水産部梅振興室長の廣畑賢一氏は「薪炭林を上部に残しながら、山の急斜面に梅畑を配置していることで、水源の涵養(かんよう)や崩落防止などの機能を持たせつつ、高品質の梅を生産している。さらに、日本ミツバチとの共生や里地、里山の自然環境の保全により豊かな生物多様性を維持していることが評価された」と述べた。

 04年には田辺市を含み、「紀伊山地の霊場と参詣道(熊野古道)」がユネスコの世界遺産に登録されており、同市は「ダブル世界遺産」により価値を魅力や発信する事業を展開している。この事業をめぐる会議の最中に東京出張中の市長に同行していた秘書課職員からコラボの打診があったという。

 ネックは「塩の産地でもなく、塩にこだわる人間もいない中で、一般に流通している食卓塩と赤穂の塩の違いが分からなかった」ことだ。廣畑氏は早速、塩の国を視察し赤穂の塩をなめた。「食卓塩ではない、伝統的な製塩法で作られた塩であることがよく分かった」と振り返った。

講演プログラム

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「日本農業のこれから」

農林水産大臣

齋藤 健 氏
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「農泊の推進」

農林水産省

太田 豊彦 氏
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「連携・交流と地域づくり」

パネリスト

水野 喜徳 氏 ほか