iJAMP自治体実務セミナー レポート

訪日観光客をいかに地方に呼び込むか 〜モノ消費からコト消費へ海外のインバウンド戦略に学べ〜

【地方の先進的取組の紹介/DMOの取組】

三重県知事 鈴木 英敬 氏

◇サミット経験生かし、MICE誘致

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 第2部では首長らが、それぞれのインバウンド戦略を語った。三重県知事の鈴木英敬氏は16年に開催されたG7伊勢志摩サミット(第42回主要国首脳会議)の好影響について報告、「国内で1874億円、海外で1224億円のパブリシティー効果があった。8年前の北海道洞爺湖サミットの時と比べ、海外メディアの効果が大きく、ネットに掲載されたニュースも多かった」と述べた。G7からの同県へのインバウンドは対前年比64.8%増加。サミットで振る舞われた食事などを通じて食の発信も進み、松阪牛の価格が対前年比で12.8%上昇、海藻のアオサの価格も250%上昇したという。

 三重県は、真珠のテーマパークであるミキモト真珠島や日本最大級のイルミネーションを誇るなばなの里、F1日本グランプリが開催される鈴鹿サーキットなど多彩な観光資源を抱える。今後、力を入れる取り組みの一つがMICE(国際会議の総称)の誘致で、「伊勢志摩サミットを安全に開催できた。単においしい食べ物があるとか美しい景観があるとかだけではなく、安全な場所だということも含めて売っていきたい」と説明した。MICE誘致促進のための補助金を創設した上に、課長級の担当官を置いた。17年は、国連世界観光機関のシンポジウムを開催、18年も幾つかの国際会議が予定されている。

 二つ目の特徴的な取り組みが、ゴルフツーリズムの推進だ。「ゴルフツーリズムは連泊をする。一つの市のゴルフ場だけでなく、幾つかの市のゴルフ場でお金を使ってもらう」。官民一体の推進組織を整備し、さまざまなプロモーションを展開している。お手本とするのがタイのパタヤで、「タイ人のゴルフ場利用者は年間60万人くらいだが、外国人でプレーをする人は600万人くらいいるようだ。いかにゴルフツーリズムが成功しているか、ということだ」

 鈴木氏はこのほか、「忍びの里 伊賀」創生プロジェクトや全国の半数を占める海女を活用した観光を紹介した上で、「ターゲットを明確にし、その地域の強みを生かす。組織化や体制整備も重要だ」と強調した。

【地方の先進的取組の紹介/DMOの取組】 北海道帯広市長 米沢 則寿 氏 >>

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